静かなる名辞

pythonとプログラミングのこと

2019/03/22:TechAcademyがteratailの質問・回答を盗用していた件
2019/03/26:TechAcademy盗用事件 公式発表と深まる疑念


TechAcademyのその後

はじめに

 以前このような記事を書きました。

TechAcademyがteratailの質問・回答を盗用していた件 - 静かなる名辞
TechAcademy盗用事件 公式発表と深まる疑念 - 静かなる名辞

 TechAcademyに問い合わせたところまでで終わっていましたが、その後すこし私生活がバタバタしていたので、ブログを更新する暇がありませんでした。少し落ち着いてきたので、その後の流れをまとめます。

 まあ、動きらしい動きはないんですが・・・。

メール

 TechAcademyが「お知らせ」を出した後、私は彼らに対してメールによる問い合わせを行いました。先の記事にも書きましたが、再掲します(下に要約を載せるので読まなくて構いません)。

キラメックス株式会社様

貴社のオウンドメディアに対して、指摘のブログ記事を投稿したはやたかという者です。差し出し元の証明のため、このメールの文面は送信と同時に私のブログにて公開しますので、ご確認ください。
https://www.haya-programming.com/

今回の騒動を受けて、貴社の行った発表(https://www.kiramex.com/news/info/2019/5c98d89a6d027a17770002ea/)を拝見させていただきました。残念ながらこちらの内容は、少なくとも私にとっては不満の残るものでした。この発表を読んだ多くのteratailユーザ、貴社サービス利用者も同じ思いを抱いていると確信しています。よって、以下の問い合わせに応じていただきたく思います。

まず、以下の疑問にお答えください。
・TechAcademyマガジンの盗用疑惑は数ヶ月前からインターネット上で囁かれており、その度に記事削除の対応が行われていた。より早い段階から把握していた社員もいたはずであり、どうしてこれほど対応が遅れたのか。
・そもそも(仮に盗用がなかったとしても)「質問の存在を捏造して掲載する」という行為自体がTechAcademyマガジンのユーザ・読者を裏切る行為である。この点については社内でどれだけの人間が認識していたのか。問題とは思わなかったのか。

また、次のような要望があります。これについてはTechAcademyのサービスに関わる問題なので、ユーザではない私から申し上げるのも恐縮だと思いますが、あえて貴社のユーザを代弁する形で書かせていただきます。
上でも述べましたが、今回の件については、「そもそも実際に寄せられたものではない架空の質問と回答を創作し、実際にTechAcademyに対して寄せられた質問であると偽って掲載し、企業の宣伝等に用いるという行為自体に深刻な倫理的・コンプライアンス的な問題がある」と考えています。貴社の発表では、これについてどう考えているのかが読み取れませんでした。
また、キラメックス株式会社のお知らせページでの公表は、必ずしも多くの貴社サービスのユーザに触れるものではありません。しかし、貴社の行われた行為はそれらのユーザを裏切ったものであり、自社のユーザに対して謝罪する姿勢がなければ、このことを知ったユーザは「TechAcademyは信用できるサービスではない」という印象を抱くでしょう。
よって、以下の2点について要望します。
・まず「架空の質問・回答を『実際に寄せられた』ものとして掲載したこと」について立場をはっきりさせるような声明を出すこと。
・TechAcademyのページやTechAcademyマガジンのページ、SNS等にも声明を出し、今回の件について周知を図るとともに、謝罪する姿勢を示すこと。

何卒よろしくおねがいします。

 要約すると、まず

  • 発表しなかった範囲で確実に対応を行っていた件
  • そもそもユーザから質問があったという事実から捏造してた件

 についての経緯と責任の所在を明示するよう求め、

  • 捏造の件についても声明を出すこと
  • 会社サイト以外の多くのユーザが閲覧するサイト(TechAcademyやTechAcademyマガジン、SNS等)での周知

 を要望しました。

 2019/03/26にメールを送りましたが、現時点で返信はなく、要望が聞き入れられた形跡もないため、スルーされた形です。

 少し言い訳させてもらうと、これはいずれもタダでは済まない痛みを伴う要望であり(外部に対して責任を示すこと、売上に直結するような周知を行うこと)、聞き入れられるかどうかはメールを出した時点でも、楽観的に見て五分五分くらいだと考えていました。スルーされたことに驚きはありませんが、少し悲しいと言えば悲しいところです。

 @TechAcademy社員の皆さん もし見ていたら、今からでも良いのでメールに返信して、要望も可能な範囲でいいので検討してください。よろしくおねがいします。

キラメックスの「お知らせ」第二弾

 キラメックスは自社サイトで、ひっそりとお知らせ第二弾を発表しています。

弊社オウンドメディアの運営体制に関して(2019年4月9日) | キラメックス株式会社

 なぜ出したのかは不明。私がああいうメールを送って、確実に把握しているであろう状況でも、頑なに企業サイトにだけ掲載する根性って・・・

 「今後の対応方針等」と「既存コンテンツへの校閲等」の2つが主な内容となっています。まあ、かいつまんで見ていきます。前文等は必要ないので省略しています。

1.今後の対応方針等
(1) 今後の対応方針
(内容が少ないので省略)

(2) 今後問題を発生させない仕組み作り
今回のような問題を今後発生させないために、運営体制を強化し、事前に問題が発生することを防ぐような仕組みを構築し、強化して参ります。具体的には、以下のような対応を実施して参ります。

・記事製作ガイドラインの改訂
・コンテンツ作成フローの見直し
・コンテンツ作成フローにおける編集員による複数名での記事内容確認体制の徹底
・情報流用をチェックする第三者事業者提供のツール導入を含めた、第三者によるコンテンツの確認体制の新設
・運営体制強化のためのオウンドメディア編集者増員
・コンテンツ管理およびチェックプロセスの強化
・社内規程の改訂による厳罰化

(3) 情報取り扱いリテラシーに関する意識改革
今後、今回のような問題を発生させないためには、問題の発生を防ぐ仕組み作りとともに、実際に運営に携わる弊社社員および関係者の意識改革が不可欠だと考えております。そのため、弊社社員および協業する弊社関係者に対し、情報取り扱いリテラシー教育を実施し、それを徹底して参ります。
また、弊社におけるガイドラインおよびポリシーが適切に遵守されているかどうかをチェックすべく、コンテンツに関わる社員および関係者に対し、弊社ガイドラインおよびポリシーに対する理解度チェックを行って参ります。

 そのまま読んで面白いものはありません。ぱっと見ありきたりな内容です。まあ、こういうのは言うは易しの典型なので、頑張って実行してくださいとしか思えません。

 そう思いつつ、「『編集者増員』ってこれまでどれだけ貧弱な体制で編集やってたんねん」と思って「techacademyマガジン 編集」とか何気なくgoogle先生に聞いてみたら、3番目くらいに答えが出てきてしまいました。

元受講生から、新卒第1号入社。TechAcademyマガジン編集長の小嶋が3年目を前に思うこと KiRAMEX TALK|小嶋 大貴 | キラメックス株式会社

 1992年生の新卒を入社後いきなり編集長にしてるぅ

 たぶん、実質的に、すべて彼一人の実績(やらかし)の可能性が高い、ってことですよね。なんとなくすべてを理解してしまったような気持ちになりました。

 ちょっとブログが書けたりする若者を新卒採用で捕まえてきて、一人でオウンドメディア運営を任せる構図かぁ・・・

 念のために書いておきますが、編集長の彼個人を責める意図は私にはまったくありません。個人の責任に帰してしまえば、集団の非を問えなくなります。あくまでも会社組織の責任であり、こういう人事采配を行ったキラメックスに対しては憤りを感じますが、編集長個人はきっと限られたリソースと能力の中で善戦したのでしょう。まだ将来のある方ですし、今回の件を反省し、今後は健全なWebメディアの運営に尽力していただければと思います。

 とても「駄目な例」なので、メディア運営に携わっている皆さんは反面教師にすると良いと思います。会社の看板です。イメージ下がるような看板は出さない方がマシです。

 この件はこれ以上特に言うことはありませんが、他にもキラメックスは既存コンテンツへのチェックを行ったとしています。

2.既存コンテンツに対する校閲等
今回の問題を受けまして、弊社において、2,000記事以上の弊社既存コンテンツ全てに対する再校閲を実施いたしました。また、流用記事を作成した外部エンジニアおよび外部ライターに対しては、2019年3月25日付けのお知らせのとおり、既に業務依頼を停止いたしました。

 ほーん。

 たとえばこれ。

Pythonのimportメソッドの使い方【初心者向け】 | TechAcademyマガジン
(どうせ修正されるので魚拓)

 import「文」でしょ?

7.11. import 文 | 7. 単純文 (simple statement) — Python 3.7.3 ドキュメント

 技術記事の校閲なんて、技術のわかる人がチェックしないと駄目です。理系の専門書を出す出版社では、そのためにわざわざ理工系出身者を採用していたりするくらいです。

 こういうのはまともな編集者(それこそトップクラスのエンジニアとして働ける実力のある人間)を置かないとどうにもならないと思います。そういう人はメンターには結構いても、正社員にはほとんどいないという構図なのでしょう。某侍とかと同じ体質です。

 ほんと、こういうのなんとかしろよ、と思うのですが。初心者が困惑するような記事をネットにばらまくのは害悪です。せめてコメント欄を開けておいて、第三者が気軽に指摘してくれるような仕組みにしないと。

本ブログの今後の対応

 私は今回の件については直接の利害関係は一切ないただの第三者なのですが、なにしろこれを含めて3記事も書いてしまったので、何も言わずに平常運転に戻すのもなんだか変な感じがします。そこで、ここで今後の対応について示しておきます。

今後この件についての記事は書きません。

 100%ないとは言い切れませんが、たぶん書かないと思います。

 もし何かあれば、必要と認められる範囲で既存記事を加筆します。ただし、匿名掲示板やSNS等はすでにリアルタイムでヲチしていないため、はっきり言って状況を把握しきれません。最新情報等は期待しないでください。

ヘッダでの周知は継続します。

 この事件が発生して以来、本ブログのヘッダ部に関連記事へのリンクを貼っていますが、これは無期限で継続します。ただし、「TechAcademyがマガジン・SNS等での周知を行えば」解除します。また、運営上の都合でサイドバー等他の場所に移動する可能性も皆無ではありませんが、少なくとも目立つ位置には貼り続ける予定です。

 本ブログには初心者の方もたくさん来られていて、プログラミングスクールの受講を考えている方、すでに受講されている方もいると思います。私にネットのIT界隈を大炎上させるような影響力はありませんが、せめて見に来てくれた方に対しては判断材料を提供しよう、という考えです。

まとめ

 今後、TechAcademyが健全に運営され、teratailユーザのような第三者、そして受講者の方々に不利益がないことを願います。